なごや自閉症

治療教育相談室

Nagoya Autism Treatment, Education, & Consultation Center

ひまわりABA教室 (発達療育レンテ名古屋)
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早期・幼児教育1−5歳程度

 ABAを使った幼児、早期教育について、大まかな目標、カリキュラム(教育課程)、マニュアル(手引書)、プログラム(課題の組み合わせ予定)などを含めて、もう少し詳しく説明します。

  • 基本的な姿勢、目標

      子 供は、起きている間中色々な事を学んでいますよね。自閉症は発達障害の一つであり、簡単に言えば、言葉や人との接し方など、「学ばない」子供ということ なんです。「視線を合わせない」、「真似をしない」、こういった症状がよく取り上げられますが、早く言えば、「見えているけれど、注目すべき所に注目でき ていないので、いろんな行動を学べない」ということなんです。これを放っておくと、毎日学んでいる健常児との発達の差がどんどん開いていってしま うのです。

     ABAを使った幼児 期(1−5歳程度)の療育とは、どうやったら学べるのか、どこに注目したら良いのかを教える事で、その発達の差をなるべく縮め、できるだけ健常児の発達に近づけようとするものなのです。これは治癒という意味ではないのですが、可塑性という言葉で言われるように、この時期の療育は、行動パターンを修正する事で、将来的にもとの状態(自閉的行動)に戻らないような違いを生み出すことが目的となるのです。

     「もしかしたら診断の間違いでは」とう思いから、「診断が明らかになるまでもう少し待ってみよう」、と考えておられる方もあるかもしれません。しかし、ここで注意したい事は、診断の有無に関わらず、まず家庭で療育を始める事が大切なのです。確実に診断を受けるまで待っていては、一番大切な時期を逃してしまう事にもなりかねないのです。

  • カリキュラム(教育課程)、マニュアル(手引書)、プログラム(課題の組み合わせ予定)

     

    • カリキュラムとは教育課程のことで、生徒全般に対して(健常児なら、自閉症児ならなど大まかに)どういった課題をどの順序で、(大まかに)何歳ごろに教えていくのかを記したものです。
    • マニュアルは手引書のことで、教育の課題をどうやって教えていくのか示したものです。
    • プログラムとは、教 育課題の組み合わせ予定のことで、カリキュラムや手引書、そして個人ごとの検査の結果などを基にして、一人一人個別にどういった課題をどの順序 で教えていくのか記したものです。手引書のようにどういった教え方をするのか指示する場合もあります。ABAの専門家は、一般に手に入るカリキュラムやマニュアルを利用 しながらも、個人に合わせてどのような課題を出していくのか、課題の組み合わせ方(プログラムの作り方)に経験のある人と言うことになります。

     ABAを使った早期教育は、一般的に、研究でその効果が証明されたカリキュラム(教育課程)にそって行われます。カリキュラム(教育課程)の本は一般の方も手に入れる事ができますし、基本的にわかりやすく説明されていますから、購入さ れてご自分でやられても(教育課題をそのまま当てはめるというか、個人別に合わせて組み合わせを変えなくても)結構うまく思います。ただし、ほとんどが英語で、日本語には翻訳されていません。わたしもVB-MAPPという言語行動の分析を基に したアセスメント(検査)の翻訳をしていますが、翻訳は本当に時間のかかる作業であると実感しています。

     カリフォルニアでは一般的に週に少なくとも15時間から25時間、多くて40時間までという、膨大な時間を療育にかけています。これは、これまでの研究がそれぐらいの時間を費やしているので、公的機関が療育を支援する際に、研究結果と時間を合わせたということです。実際に個人負担で親が療育を行う場合、これは費用的にも時間的にも、現実的でないかもしれません。それだけかけなければ効果がないと証明されたわけではありませんので、注意してください。専門家の私の意見としては1日1時間でも、週3時間でもやらないよりはやった方が良いと思います。

  • カリキュラム(教育課程)の内容例(少しだけ、紹介程度です。)

    • 模倣のスキル:人の動作を真似することを教えます。真似する事自体が目的なのではなく、将来的に、人の行動を真似して、新たな行動を学ぶ事が目的です。
    • マッ チング:物と物を合わせること(マッチングとは「一緒」ということ)を教えます。始めは同じ物を一緒にしますが、徐々に少しずつ違うものをマッチングしていきます。例え ば、犬と犬をマッチングするけれども、ブルドックの写真とシェパードの写真を使うなどです。その後、さらに難しくすると、乗り物と乗り物をマッチングした り(自動車と飛行機など)、「赤ちゃんと哺乳瓶」、「石けんと洗面台」など、使い道や一緒によく見る物どうしをマッチングしたりもします。言葉って、マッ チングですよね。「水」という言葉と、水道から出てくる液体が同じなんだと分からなければ、言葉は話せませんから、マッチングって、色々なスキルの基礎に なるものと言えます。
    • 聞き手のスキル:「立って」「座って」「バイバイして(手を振る)」「ぐるっと回って」などといった簡単な指示に従うことを教えていきます。その後「いちご」と言われていちごの写真を選んだり、「ボール」と言われてボールを選ぶなど、物の名前を教えてきます。
    • 遊びのスキル(技能・能力):パズルや積み木等の簡単な遊びを教えます。
    • 話し手のスキル(技能・能力):何か欲しい時に、欲しい物を指差したり、口で言ったりすることを教えます。他にも言葉の真似をする事を教えたり、色々な話し手のスキルを教えます。
  • カリキュラム(教育課程)、マニュアル(手引書)の例

    • Teaching Developmentally Disabled children: The Me Book:ロバース博士のまとめられたカリキュラムです。Teaching Individuals with Developmenta Delays: Basic Intervention Techniquesという本もその後出版されました。
    • A work in progress:Leaf(リーフ)博士とMcEachin(マクイーチン)博士による教育課程、手引書です。その他同じ会社からTaubman博士その他によるCrafting Connectionsも最近出ました。
    • Behavioral Intervention for young children with Autism: A manual for parents and professionals:上記した「Let me hear your voice」(「私の声を聞かせて」)の著者のCatherine Maurice(キャサリンもリース)が編集した教育課程、手引書です。
    • VB-MAPP(Verbal Behavior - Assessment and Placement Program):サンドバーグ博士の書かれた、言語行動の能力検査の本ですが、検査の結果がすぐにどういった行動を教えたら良いのかの質問に答える形 になります。名前から想像出来る通り、VBの本です。
    • How to teach pivotal behaviors to children with Autism: A training manual:Koegel博士その他による、PRTの手引書です。

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