手帳や診断はもらった方が良い?





将来への心配はあるのか?



 基本的にもらえる物はもらってください。この際一番よく聞かれる疑問が、「診断や手帳が子どもの将来を閉ざしてしまうのでは?」ということです。私の意見としては、「将来あるかないかの可能性を考えるよりも、専門家から診断を受ける(または手帳をもらう)という事は、何か問題が見られたということです。もちろん、診察の時だけすごく調子が悪かったからということもありえますが、問題有る無しはお父さんお母さん自身が、一番わかられているのではないでしょうか?取りあえず問題があれば問題を解決する事に焦点をおいてください。もし国がその問題を解決することを手帳という形で補助してくれるのであれば、療育に手助けとなるのであれば、ぜひその補助を受けてください。」と申し上げます。

 診断や手帳の他に「受給者証」の発行が可能です。受給者証は医師の診断がある生徒や、3歳児健診などで保健師から指摘を受けている生徒など、市町村により療育が必要と認められた場合には児童発達支援事業所からの療育サービスなどの利用が可能です。診断は必ずしも必要とされない場合も多いようです。手帳と受給者証の違い、発行の手続きやその必要性など、詳しくは市町村に問い合わせられると良いでしょう。






 もしも診断や受給者証、手帳が原因となってチャンスが得られないということ(学校に入学を拒否された等)があったとしても、本人の行動がしっかりしていれば、過去の診断名を調べようとする理由がありません。意地悪く調べられたとしても、他にいくらでもチャンスはあります。極端に言えば、診断名等のレッテルによって評価をしてしまう所には、行く必要はないのです。逆に、特に診断名などなくても、問題が起こる時は起こるのです。人の評価はいつどうくだされる分かりませんが、自分の行動や自分の子どもの行動は変えていく事が出来ます。自分で出来る事に焦点をおいてください。